【書評】”夜を彷徨う”内容・感想レビュー

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本書(夜を彷徨う)は沖縄に生きる少年・少女の実体験をつづった取材の集大成本である。

一言で言うと読むのが辛い本でした。本当に辛かったので何度か休憩をはさみつつ完読。読み終えた後も決して”気分の良いもの”ではありませんでした。

本書の発行日を確認すると2020年3月なのでこれは本当に令和の話なんだと知り、驚きました。沖縄は観光地として有名なので一見華やかな印象がありましたが、本書を読んでガラッと印象が変わりました。沖縄に悪いイメージがついたとかではなく、そういう問題も抱えているのだなという理解です。

こういった話はどこにでもあるのかもしれませんが、現実にある話を伺うと”大人”という立場からこたえるものがあります。自分にも中学2年生の姪がいるので、この位の年齢で身体を売っている子供がいるという現実は直視できません。

本書を読みながら”彼等なりに自分の状況をどうにかしようと思った結果”で悲惨な経験をしているので、大人として。一人の男として。どう説得するのが正しいのか考えていました。

「沖縄の現状を知り、何か出来る事は無いだろうか?」

そう考えながらこのブログを通じ、本書に触れて頂きたいと思います。実際に行わなくても良いです。ただ頭の片隅に入れておいて欲しいのです。

夜を彷徨う”感想レビュー”

本書は短編集を集めて構成されており、話としてはショート。1話約2~3ページ程の文章が記載されています。その中で取材班が行った取材の全貌と沖縄に生きる少年少女との会話、彼らの語る実体験について述べられています。

売春(身体を売る事)・麻薬・虐待・妊娠・いじめ等、暗い内容が続くので気分が悪くなる可能性があります。本書を購入の際にはお気を付けください。

子供に言いたい事

もしも本書を手に取ってみたいという少年・少女がいるのであれば私はこう言うと思います。

「”読んで欲しい本”だけど、読まなくていい本だよ」

この現実を知ったからといって、自分からその世界に飛び込もうとしなくてもいい。出来るだけ若い子には”負の部分を見て欲しくない”と思うのは私の老婆心からだろうか?

大事なのはその子がどう受け取るか?だから、下手な知識を持って巻き込まれることが無い様にして貰いたいと思いました。

私が図書委員ならこの本は見つかりにくい棚に差しておく。見つけた人が読めばいい。それは決して駄作という意味では無く、興味本位で読むには「内容が重すぎるなぁ」という本だからです。

大人に聞きたい事

「若い子とそんなに遊びたいんですか?」

私は”若さ”というものにあまり特典を感じません。「それは遊んだことが無いからだろ!」と言われると確かにそうかもしれませんが、体も心も未熟な子供と大人の関係を結ぶリスクやその子の将来を考慮するとそういう選択肢は自分の中にはありません。チャンスがあったとしても断る自信があります。実際にそんな状況下に置かれない限りなんとでも言えるのでしょうけど。

客観的に観て私の姪(14)は美人ですし、AKB48の誰よりも美人だと思います。しかし、そういう関係になりたいなんて一度も思いません。周囲にそういう存在(子供た甥や姪)がいない人程こういう感情から遠いのかなぁなんて事も思います。想像できない分、美化するというか…。

背徳感というやつでしょうか?気持ちは分からないでもないですが、やはりこの現代社会に向き合っていく中では”越えてはいけない線”が存在しますし、これからの世の中ではますますリスクが伴ってくるでしょう。最近ではアンジャッシュの渡部さんが女性問題を起こしました。

彼はそれに見合うだけの報酬を得たのでしょうか?やはり失った物の方が多いと思います。

”沢山の女性と夜を共にする”事に価値を見出す人がいます。私もモテる男であればそういった関係にどっぷりとはまるのでしょうか?私も例外では無く”男”なのでそういう動画は見ますし、そういった行為は好きです。

でも出来れば自分の事だけ好いてくれる一人が傍にいて欲しいなぁなんて思います。

大人という存在は子供にとって大きなものです。逆に大人からすれば子供は操り易いでしょう。親の怒り方や倫理観を子供は強く受け取ります。大人の一人である貴方が”この世界はもっと良くなるべきだ”と思うのであれば、出来るだけ大人として正しい行動をするように心がけてください。

誘惑はとても美味しそうです。でもかじりつく前に貴方を大事にしてくれる人の顔を思い浮かべましょう。それがきっと最善の方法ですので。

感想

さて。では本書の感想ですが、正直コメントしずらいです。こういった本にはただただ現実が記載されているので面白いか否かという一言では言い表せない問題があります。

彼等は悲惨な体験をしたのかもしれません。しかし、”普通に生きる”という選択肢を捨てている様子も見受けられたので”そうしなければいけなかった事例”とはどうしても思えませんでした。

親に虐待をされたのなら児童相談所にて相談をすればいいし、学校でいじめにあうのであれば行かなくていい。周囲の人間に合わせる必要も無い。私はそう思いました。実際問題、そんな簡単な話では無いのかもしれませんが、そこに”努力出来なかった自分”に原因はあると思います。

現代はTwitterやYoutube等で公の場に自身の現状を暴露する事も出来ます。どうしたら良いのか分からない場合は知恵袋にて質問したり、生放送をして視聴者に相談すればいいです。公的な施設や団体に直接相談の連絡をするのも良いと思います。

勿論一番悪いのは暴力(精神的も含む)をふるう人間です。しかしその誰よりも自分に暴力をふるっているのは自分だと自覚するべきです。

本書の中で”向いていない”という理由から夜の仕事に就いた例も書かれていました。であるならばそれは”嫌な事を避けた結果”の話なので同情出来るか否かは別の話です。

私も昔いじめを受けていました。自覚は無かったのですが思い返してみればあれは”いじめ”に発展する可能性があった事だったんだろうなぁと思う事があります。

小便器でトイレ中に後ろからお尻を蹴られたり、ズボンのベルトを隠されたり、椅子に画びょうがあったりもしました。自転車で運転中に正面から石を投げられた事もあります。

私はそんな時、面倒な奴を演じていました。相手に恐怖を与える事がもっとも効果的でしたね。

「喧嘩には負けるかもしれないが、絶対に”後遺症”を負わせてやる」

そんな覚悟をいつも持っていました。”指の一つでも噛み千切ってやろう”という精神です。

私ではありませんが、別のクラスでハサミを持ち出して暴れていたいじめられっ子もいました。私達はいつも必死で、ダサくてもなんとか乗り越えようとしていたのだと思います。

「お前に話して何か変わるば?」

この言葉は本書の中に登場する取材班が取材をあきらめた人物。”あつき”という少年がスタッフに言い放った一言です。本書の存在理由である”取材する意味”を問いかけているのですが、インタビュアーはうまい返しが出来ずに少年に見限られてしまったとそうです。

私は当人の身に起きた事は当人しか理解できないと思っているので、実際に体験していない限りは軽々しく「分かる」なんて事を口にしない様にしています。

「そうだね。何も変えてあげる事は出来ないよ、ごめん」

インタビュアーはそう答えた為に見限られてしまったそうですが、こんなものに答えは無いと私は思います。大事なのは本人がどう捉えるかであるし、本人が納得する答えを持つ人物に出会うしか解決策は提示できないと思います。

そう、おそらく本人が変わるしかない。

本書の終盤には自分の人生と折り合いをつけ、幸せに前を向く女性がいました。10代で出産を経験したシングルマザーの女性です。

彼女は彼女なりに幸せを見出し、今自分が出来る最善を選んでいます。

本書を読んで何か得たものがあるとするならば、”過去にあった出来事”では無くて今現在”前を向いている彼女”について知っておく事にあると思います。

彼女は元旦那から養育費を貰う事を拒否したそうです。その事を、

「貰っておけばいいのに」とか「かっこいい」と思うのは自由です。大事なのは当人が自分で選ぶ事だと思います。

「一人で育てるといった以上、自分の力でやって生きたいんです。大丈夫です。」

彼女の様に覚悟を決めて、責任を全て自分が背負う事が本当の”幸せ”なんだろうと思います。

そんな学びを得た本書でした。

夜を彷徨う”内容”について

幾つかの少年・少女の要約した実体験を記載します。その上でどう思ったのか書いています。

中2、売春の網に

「仕事を探しています」ユイと名乗る少女はSNSにそう書きこんだ。

彼女の家庭はお金に困っていた。訳では無く。ただユイ本人が「お金が欲しかった」からそんなコメントを出した。周囲には飲み屋で働く子が普通に居たのでそれが子供であるユイにとって”おかしな行動である”という事に彼女自身、疑問を持たなかったそうだ。

書き込みに返事が来る。ある男性から「稼ぐ仕事があるけどどう?」という返信。その仕事とは援助デリヘルだ。彼女自身それが身体を売る行為と認識しており、「彼氏とは経験しているので平気だろう」そんな考えでその仕事を引き受けたのだという。

「飲み屋よりも、お金が貰える」

そんな理由もあって、彼女の背中を押した。

”仕事の依頼”があってそこに向かう際に”足(車で送迎してくれる人)”という人間を使うのだが、ユイは車中にて乱暴された。初めて大人から性暴力を受けた瞬間だったそうだ。

「大声まで出していなかったけど嫌だと言った…。だけど鍵を閉められて…」

日本で”中学生”と言えばまっとうな手段でお金を稼ぐ方法がありませんよね?そんな中、彼・彼女等には手の届かない欲しいものがこの世には沢山あると思います。身体を売る事で、1回の”行為”だけで1~3万手に入るなら安いもんだ。そんな考えでそういう事に手を出すのかなぁなんて思います。

でも彼らが思っている以上に、”酷い事”がこの世にはあります。私達大人は敢えてそれを子供に伝えない様に努めていますが、それも正解なのか誰にも分かりません。また、思っている以上に傷を負う事もありますので、よく考えて行動して欲しい。としか周囲の人間は忠告するしかありません。その世界に飛び込んでしまったのなら、それはもうあなたの責任なのですから。

起きてしまった事ばかり考えていると物事や思考は悪い方向にしか向かいません。ならば、「この方法はダメだったなぁ」と別のやり方を考えて実行するしかありません。

私達は”進む”しか解決する方法が無いのに、いつも立ち止まって考えてしまいますよね。

もしも自分の行いが”悪い事”だと思っているのなら、何がなんでもやめるべきなんでしょうね。

おなかの子、私が守る

ふうかは多い日で6人以上の男の相手をした。

「気持ちがしんどいからその分何かご褒美を買いたくて…」

お金を貯める為に身体を売る。しかし、ご褒美を買う度金欠になる。彼女がお金を貯められなかったのは彼氏が彼女の収入を当てにしていたからだ。

食事代・ドライブ代・遊ぶ為の金。要求はどんどん増えていき、彼氏が浮気している事も知ったが、そこにしか帰る居場所は無いと我慢して、彼氏の暴力にも耐えた。

妊娠した時、彼女は「ここにいてはダメだ」と理解した。今の彼氏は”父親”になる事は出来ない。そう判断したからだ。

家庭を作る事に憧れのあった彼女は理由がどうであれ”妊娠”を喜んだ。

※家に帰れない理由は父親の暴力から逃れる為。父親は男兄弟には手を出さず、娘と母親にだけ「殺す」等の暴言を吐き、彼女たちを殴りつけていた。学校ではいじめにあっていた為、水商売をしていたのは現在の場所から”早く”離れる事だけ考えていた為。

”負ける強さ”というものがこの世にはあります。

私の経験則ですが、彼女の父親や彼氏の様に他者に暴力を行う人間はそうじてプライドが高く自分よりも立場が弱いと思われる人間たいして横柄です。例えば店員、部下・後輩などには「自分が偉いんだぞ!」煽り、当たり散らします。接客業の経験がある人ならば一度は出くわした事があるのではないでしょうか?

彼等はプライドが高いので自分が不幸な状況にあるとしても直そうとしません。何故なら直してしまえばそれは”負け”を意味するからです。大人になるというのは”負け”を知る事だと思います。社会に負け、競争に負け、自分に負ける。負けの数が多い人程、誰よりも強くなります。

貴方が”大人”であれば、それを良く知っているのではありませんか?

女性を抱こうが、金を持とうが人は幸せになれません。見栄を張っても自宅で食べるのは冷めたコンビニ弁当。スーパーで半額になった総菜ばかりです。

私がコンビニで働いていた時、購入した弁当を私にぶん投げ、とある中年の男性はこう言いました。

「人の財布の中身を、何見とんじゃお前!!」

誰も貴方の財布になんか、貴方になんか一ミリも興味はありません。いつまで”子供”みたいな気の引き方をするんですか?

貴方の人生は大変ですね、この世に”敵”が多くて。

彼女の父親や元彼氏も、そのままではきっと幸せにはなれないでしょう。

もう一つ言いたい事

彼女の父親や彼氏には読みながら腹を立てたのですが、その息子達(彼女の兄?)も自分の母や妹が被害にあってたのを見て何もしなかったのかなぁ?なんて考えたりしました。

私であればそこが友達の家だとしても止めに入ったり、殴られに行きます。やっぱりそう思うのは私の家がちゃんとした教育を私にしてくれたからなんでしょうか?

私はもっと親に感謝しないといけませんね。

まとめ

悪い男性に惹かれる女性って多いですよね。でも一方で浮気をする男性に物凄く批判的な女性もいます。

おいおい、どっちなんだよお前ら。

まぁそんな事はさておき。

実際、私の家に泊めてくれって来た女の子がいたら「帰りなさい」か「親に許可とれたらいいよ」って言うでしょうね。泊めんのかよ!!ってツッコミが入るかもしれませんが、いやいや何もしませんて。でも一人でそこらへんうろつかせるのもホラ、まずいじゃない?

あれ?未成年家泊めたら捕まるのかな?カチカチ…ッターン!

20歳未満の少女を親の承諾なく宿泊させれば違法です。親が捜索願いなどを出せば未成年者略取誘拐で逮捕され実名報道の可能性も否定できません。

だそうです。私の判断は正しかったみたいです。でも、証拠は持っとかないと怖い事になりそう。なので出来るだけ皆さん!やめときましょうね…。

本書は内容が内容だけにブログにて記事を書くのを少しためらいました。

たまにはこんな著書も読んでみても良いかな?なんて思って手に取ったんですが、まぁ暗い内容だこと。まとめを書いている今でも「え?これ日本の話?」と思う位非現実感があります。

”夜を彷徨う”いかがでしたでしょうか?

幸いな事に私の周りではそのような被害にあったという話は聞きませんでしたが、こういった問題は”悪い大人”と”余裕の無い子供”がいなくならない限り続きます。

聖人君子(立派な人徳やすぐれた知識・教養を身につけた理想的な人物)になれ!とは言いませんが、誰かを裏切る行為に対し快感を覚えない様に、自分を強く持って生きましょう。

そしてそんな事を平気で行う友人がいたら、

全力で罵ってあげましょう。

※実際に筆者は大阪から帰ってきた友人に対し、悪事を自慢気に話してきたのでボロクソに言って縁を切った事があります。本音も言えない関係なんざ、こっちから願い下げです。

子供の皆さんは一人でも多く、信じられる大人・正しい事を言う大人を見つけましょう。そして何か危ない事に手を出しそうな時、あの大人ならどう言うだろう?と自分に問いかける事で危険を回避する事が出来るかもしれません。

正しい事を言う大人って鬱陶(うっとう)しいかもしれません。しかし貴方たちに甘い言葉を囁く人が”優しい”では無いという事を覚えておきましょう。何か見返りを求めだしたらアウト。すぐにその場から離れて下さい。

良い人になれないかもしれませんが、良い人である事は出来ます。

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