元介護士と学ぶ介護の基礎知識。”介護度”とその”申請方法”とは?

未分類

”介護度”とは簡単に言うとどの程度のサポートが必要なのか図る指標です。医者や介護士、特にケアマネージャーなどはこの介護度を参考にケアプラン(計画表)を立てます。

本日は勉強の回となりますので少し退屈かもしれませんが大事な事なのでどうかお付き合い下さい。

そもそも”介護度”って必要なの?

”認知症”と言うのは本人の意思ではなかなか気が付く事は出来ません。軽度の認知症であれば生活に多少の支障はあっても無難に生きていけます。しかし、症状が進行してしまうと大変な事態に陥る可能性や本人自体に危険が迫ります。

家族はとても心配ですが、どの程度の支援が必要なのか?施設に預けるべきか?なんて素人目には分かりません。ですからその指標として介護度が必要なのです。

介護度が分かれば医者や介護士も、対処法や改善策などが把握できるのでとても便利です。

介護度の詳細

では”1~7段階”ある介護度の詳細を見ていきましょう。ちなみに介護度を測る為には”介護保険の認定を受ける必要”があるのですがそこの詳細は後で記載します。

要支援1

部分的な介助を必要としながらも基本的には自分の力で生活できる状態。”

居室の掃除や身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)が必要で、立ち上がりや片足での立位保持など動作に何らかの支えがいる。排泄や食事は自分で可能。

適切な運動や生活習慣の見直しによって要介護状態の予防が見込まれます。

【利用施設や道具】

デイサービス・ホームヘルプサービス・ショートステイ ・介護用具レンタル(歩行補助つえ)等。

要支援2

基本的には自分の力で生活できるが、日常生活動作にやや衰えが見られる状態。適切な運動や生活習慣の見直しによって要介護状態の予防が見込まれる。

要支援1とほぼ同じだが、こちらの方がより生活に支障がある場合を差す。

【利用施設や道具】

デイサービス ・ホームヘルプサービス ・訪問看護 ・ショートステイ ・介護用具レンタル(歩行補助つえ)等。

要介護1

歩行が不安定で、食事や排せつなどの生活動作に部分的な介助が必要である状態

 要支援の内容に加え、問題行動や理解の低下がみられることがある。

【利用施設や道具】

デイサービス ・ホームヘルプサービス ・訪問リハビリ ・ショートステイ ・介護用具レンタル(歩行補助つえ)★要支援に比べ、単純に通う回数が増えます。

要介護2

歩行が不安定で、食事や排せつなどの生活動作に軽度の介助が必要である状態。

要支援や介護度1と内容は大体同じですが、排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要になってきます。

【利用施設や道具】

デイサービス ・ホームヘルプサービス ・訪問看護 ・ショートステイ ・介護用具レンタル(歩行補助つえ、ベッド)★今後の病進行に備え、専用のベット(背もたれを動かせる)等が必要になってきます。

要介護3

立ち上がりや歩行、食事、排せつ、入浴の際に全面的な介助が必要である状態。

身の回りの世話・ 複雑な歩行や移動の動作・立位保持・食事や排泄等。全てが自分一人でできず、問題行動や全般的な理解の低下がみられる状態。

【利用施設や道具】

有料老人ホーム・”認知症対応型”デイサービス ・ホームヘルプサービス ・訪問看護 ・ショートステイ ・介護用具レンタル(ベッド、徘徊センサー)★立位後の店頭の危険を考え、居場所を把握できるセンサーが必要となる。

要介護4

食事、排せつ、入浴といった日常生活全般において全面的な介助が必要である状態。要介護3と比べ、よりADL(日常生活動作)の低下が見られる。

要介護3よりも更に症状が重い状態。立ち上がる時以外はほとんど椅子や車椅子に座っている状態が多い。

【利用施設や道具】

有料老人ホーム ・訪問看護 ・訪問入浴 ・介護用具レンタル(ベッド、車いす)

要介護5

日常生活全般において全面的な介助が必要であり、加えて完全に寝たきりで普段の意思の疎通も困難な状態。

【利用施設や道具】

有料老人ホーム・巡回型訪問介護 ・訪問看護 ・訪問入浴 ・介護用具レンタル(ベッド、エアマット)★寝たきりになると褥瘡(圧迫され血が巡らない場所が傷になる事)になりやすいのでエアマットが費用等になります。

【注視すべきポイント】

要介護度がひとつ変わるだけで、介護サービスの利用額や内容も大きく変わります。週2回の通所介護(デイサービス・デイケア)を週3回に増やすことができたり、介護用ベッドをレンタルできたりします。 特に、要支援2と要介護度1ではサービスそのものが大きく異なります。

また特別養護老人ホームは基本的に要介護3から受け入れを開始します。私が働いていたグループホームはいわゆる”特養”の分類なので利用者様は皆、要介護3~5の方でした。

”サービスの申請”をするにはどうしたらいいの?

高齢者が介護サービスを受けるためには市区町村から“介護保険の認定を受ける必要“があります。

認定は介護を必要とするレベルによって7段階に分けられますが、「要介護」か「要支援」のどちらに認定されるかで、受けられる介護サービスの内容や個人負担額などが大きく変わってきます。

サービスについての相談・申請の窓口は、 住まいのある市区町村の「福祉課」 になります。 自治体によって「介護保険課」「高齢者支援課」など名称は異なりますが、役所の総合窓口に行けば、どこの部署で手続きができるか教えてくれます。

介護保険の申請をした後、自治体の職員が高齢者の自宅に出向きます。その際に高齢者の基本的なコミュニケーション能力の確認・健康状態・病歴などのヒアリングをもとに査定を行い、医師によって作成される「主治医意見書」をもとにして要介護度が決められます。※申請から認定の通知まで、1か月程度必要となります。

申請には以下の4点が必要です。

要介護(要支援)認定申請書 市区町村の窓口もしくは、 WEBページから入手できる場合もある
介護保険被保険者証 本人が40歳から64歳の場合は、 健康保険被保険者証を用意
マイナンバー 本人の番号が確認できるもの、
身分証明書 運転免許証など顔写真付きのもの

本人以外が代行して申請する場合は、印鑑の持参が必要です。

介護保険申請の流れ

介護保険を利用するには、介護認定調査を受ける必要があります。介護保険・要介護認定の流れは以下の通りです。

① 必要書類の提出

先ほどご紹介した、書類を提出します。書類の受理後、介護保険被保険者証の代わりに、介護保険資格者証が渡されるので受け取ります。

② 訪問調査の日程の調整

介護認定調査には訪問調査がありますので、希望の日時をここで設定しましょう。

③ 訪問調査

市区町村の担当者やケアマネージャーが直接家庭に訪問し、聞き取り調査を行います。家族構成や生活状態などから必要な介護の程度を調査されます。

④ 一次判定

訪問調査で得られた、内容でコンピューターによって分析を行います。厚生労働省による共通のソフトを利用して、介護度・支援度の判定がなされます。

また、この一次判定時に申請した市町村などから、かかりつけ医に主治医意見書作成依頼がされます。かかりつけ医がいない場合は、指定された医療機関への受診が必要です。

⑤ 二次判定

一次判定の結果、主治医の意見書やその他の書類により要介護認定区分の判定を行います。5名ほどの介護認定審査会によって、介護度・支援度を検討されます。

⑥ 要介護認定の通知

申請から30日以内に、認定証と介護保険被保険者証が郵送で届きます。

認定結果に納得がいかない場合の処置

届いた認定結果に不服な場合は以下の2つの処置を行いましょう。

介護保険審査会に申し立てる

介護保険審査会では、不満の申し立てが行えます。申し立てができる期間は通知を受け取った翌日から60日以内ですので、早めに行動しましょう。

要介護レベルの変更申請をする

要介護認定の申請はいつでも行うことができます。月日が立ち、レベルを変更したい場合は、始めと同様に窓口に行って申請をします。

サービスを利用するには、ケアプランを作成が必要!

サービスを利用する場合は、ケアプラン(サービス計画書)の作成が必要となります。

要支援1・要支援2の介護予防サービス計画書は地域包括支援センターへ相談。

要介護1以上の介護サービス計画書は介護支援専門員(ケアマネジャー)のいる、県知事の指定を受けた居宅介護支援事業者(ケアプラン作成事業者)へ依頼します。

介護支援専門員は、どのサービスをどう利用するか、本人や家族の希望、心身の状態を充分考慮して、介護サービス計画書を作成します。「どこの施設を選べばいいの?」と悩まれている方はそこで相談すると答えて貰えると思います。

まとめ

”介護度”の認識については大体この辺りでしょうか?私達介護士やケアマネージャーはこの度合いを見てどう対処するかを常に判断しています。そして私が実感した事なのですが、

”施設選びは”本当に大事です!

私の母方の祖母はとても明るい人だったのですが、デイサービスで隣にネガティブな事(死を連想する事等)を言う方と一緒になってから認知症が進んでいきました。

全ての原因がそこにあるという訳ではありませんし、「施設の方が悪い」と言いたい訳でもありません。しかし家族としては、ずっと心の中に「どうにかできたのかな…」なんて小さなしこりが残る形となってしまいました。

今は高齢者が増え、施設の方が足りない時代となっています。しかしその中でも出来るだけ、その方に合う施設を探して欲しいと心から思います。貴方が大変なのは純分理解できるので、”出来るだけ”で十分なので、この事を決して忘れず頑張って下さい。

…少々湿っぽくなりました(笑)

次回は基礎知識編第2回”施設”についてを書きますので、よろしくお願いいたします。本日も有難うございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました