元介護士と学ぶ。”食事介助”の時に気をつけておきたい事

未分類

介護施設によっては介護士は食事を作る場合があります。私が働いていた施設では”夜勤の職員のみ”、朝食に味噌汁とおかずを一品作っていました。それ以外の時間は介護食の宅配サービスを利用していました。

食事を作る際もそうですが、利用者様毎に食事の配分や食事方法を考えてご飯を用意しなければいけません。今回はその方法と実践ではどうしていたのか紹介しようと思います。

高齢者の食事、その”特徴”を知ろう!

”他人に食べさせる”というのはなかなか難しいもので、噛んだり飲み込んだりする力が弱い高齢者に適切に食事介助を行うためには、まず高齢者の食事の特徴を知っておく必要があります。

やわらかいものを出そう!

利用者様は、歯や顎の力が落ちているため、必然的にやわらかい食材や料理を好むようになります。また、のどの筋力が衰えているので、飲み込む(嚥下)力が低下しで、硬い食べ物はのどを通りにくくなります。施設ではおかずをミキサーで砕いたり、ご飯をおかゆ状にして食べていました。

乾燥したものはひかえよう!

加齢とともに唾液の分泌量が減少しており、のど周辺の筋力も衰えるのでパンやビスケット、サツマイモなど、パサパサした食材が食べにくくなります。水気を多く含んだ食材やとろみのついた料理を出すと喉を詰まらせる心配が減り、食事もスムーズになります。ジュースなど、水状のままでは気管に詰まらせる可能性があるので敢えてとろみをつけますが、その分量次第では味が極端に薄くなってしまうので気をつけましょう。★初任者研修で実際にとろみをつけたジュースを飲んでみましたが、ほとんど味が感じられませんでした。

水分の摂取量に気をつけよう!

利用者様は自分でのどの渇きを感じにくくなっています。そのため、高齢者が自ら水分を欲しがるタイミングを待っているだけでは、1日に必要な水分を摂取してもらうことができません。小まめに水分補給を促しながら、飲んだ量を確認しましょう。施設では一日に1500ml以上の水分を摂取する様にしていました。

味付けのバランスを考えよう!

利用者様は若い頃と比べて料理の甘さや辛さを感じにくくなるため、「味が薄い」と言って調味料を多量に使用したがったり、以前よりも濃い味付けを好んだりするようになります。しかし介護士や家族の立場からすると食事により体調の変化には気をつけたいので、あまり調味料を使わず味付けをしなければいけません。施設で教わったのは、自分が少し薄いなぁと思う程度の味付けだそうです。

嗅覚も鈍くなるので、料理のおいしそうな匂いから食欲をそそられなくなり、食欲そのものが減退します。なので見た目に気を使った配置は効果的です。

腸内環境が崩れやすい

胃粘液の分泌量の減少や、腸の運動能力の低下により、消化機能が衰え、胃もたれや便秘が起こりやすくなります。下痢や便秘をすると認知症が進んでしまったり、食欲が減退するので気をつけていきたい所です。

食事のときに大事!正しい”姿勢”とは?

誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や食べ物などと一緒に誤嚥(飲食物や唾液(だえき)を、誤って食道ではなく気道に飲み込むこと)され、気管支や肺に入ることで発症する疾患です。 誤嚥性肺炎を起こすのは、高齢の人や、脳梗塞の後遺症やパーキンソン病などの神経疾患を抱えている人が多く、私達介護者は食事の際に最も気をつけなければいけない事です。誤嚥のリスクを下げるには、正しい姿勢を保つことが重要になります。

テーブル・椅子(車椅子)での食事の姿勢

自力で座る姿勢を保てる人であればなるべく椅子や車椅子に座って食事をしてもらいます。椅子の高さは、深く腰掛けた状態で足が床にしっかりとついて、かつ膝が90度に曲がるくらいの位置がベスト。テーブルの高さは、軽い前傾姿勢の状態で腕を乗せた際に、肘が90度に曲がるくらいが適切です。

前傾姿勢を保ち、椅子から落ちないようにするために、背中や頭の後ろなどにクッションを入れて支えるとより食べやすくなります。少し前屈みになる方が食べやすく食堂が詰まりにくい姿勢となります。

車椅子を使用している人の場合は車いすのフットレスト(足置き)に足を置かず、直接床に置くようにしましょう。利用者様がふいに立ち上がろうとすると車いすが持ち上がって大変危険です。

 ベッドで食事する場合

高齢者の身体状況や希望に合わせて、角度を45~80度くらいに保ちます。
その際、腰はベッドのリクライニング部分にしっかりと沿い、隙間ができないように座らせましょう。膝は軽く曲げられるようにして、その下にクッションなどを挟んであげると姿勢が楽になります。首を安定させるために、首下から後頭部の辺りにクッションや枕を挟んであげても良いです。

食事しやすい”環境”を整える

テレビがついているとそちらが気になり食事に集中できない可能性があります。食事を始める前にはテレビを消しておきましょう。

食事介助の具体的な”方法”を学ぼう!

利用者様への注意点

安全な体勢を確保し、エプロンをかける食べこぼしで衣服を汚したりしないよう、介護用エプロンなどを広げてかけてあげる。

食事の前に水分補給をしましょう。食事を開始する前に、お茶や水などで水分補給をしてもらう。口の中が潤っていると、嚥下がスムーズになる。

介護者の注意点

介護者は必ず患者さんの横に座り、同じ目線で介助を行いましょう。立ったまま介助を行うと、患者さんの顎が上がりやすくなり、誤嚥を誘導する原因になります。

食事を開始する際は、まずは汁物など水分の多いものから食べてもらうことがポイントです。水分の多い食べ物は、胃散の分泌を活性化させるだけでなく、高齢者にとって乾燥した食材よりも食べやすいため、腸のウォーミングアップを行ってくれます。

料理の温度に注意しながら、主食・副食・水分を交互にバランス良く与えましょう。一回の大きさや量に注意します。量はティースプーンに軽く一杯分くらいが適切。顎が下がって下向きになると、誤嚥しにくくなるため、スプーンは下から差し出し、口の奥まで入れないように注意します。

前に食べていたものをちゃんと飲み込んだかどうか確認してから次の食事を運びましょう。介護者側ではなく、高齢者のペースに合わせるよう心がけるのが大切です。

定期的に食事の量を測りましょう。高齢者の健康状態を把握したり体調の変化に気が付くことが出来ます。

最期に、食後すぐ横になるのは控えて貰いましょう。

まとめ

食事というものはとても大事です。母方の祖母は食事の量が減ってから急激に衰えていきました。原因は精神的な要素だったので、今考えてみるとどうにかできたんじゃないのか?と思う日があります。

食事の時間が楽しいものになるのか?苦痛になるのかは私達の工夫次第で異なってきます。例えば”おいしそうな盛り付けを行う”、”なるべく好みな食事を多く出す”、”たまにスイーツを食事に添える”等そんなにハードルは高くなくて私達にも出来る事ではないでしょうか。

私達は日々自分の好きなモノを食べていますし、食べれます。しかし利用者様は食事の選択が出来ないので、私達が気を遣ってあげましょう。食事がうまくいけば機嫌が良くなり、一日の流れがスムーズになる場合もあります。

たまにコンビニ弁当とかに逃げても良いと思います。マックやケンタッキーを利用しても誰に怒られる訳でもありません。その際は分量や味付けに気を遣いましょう。ともかく食事を一緒に楽しむ事に目を向ける事が大事なんじゃないか?と”私”は思います。

勿論、施設で働いている介護士や預けている家族は別の話です。そういった健康を管理して貰う為に預けているので優しさをはき違えない様にしましょう。

”長生きする事の意味”を私は良く考えます。日本という国は長寿なので、”長生き”を良しとする風潮がありますが、例えば”短い寿命で家族と一緒”の高齢者と”長い寿命で家族とは疎遠”な方ではどちらが幸せでしょうか?答えは様々だと思いますが、私は断然前者の方が良いと感じます。

”長生きして家族と一緒”が一番良いというのは内緒です★

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました